日商PC検定の合格率

日商PC検定の合格率

平成24年度の合格率比較

最近は、科目ごとの合格率が公開されていませんので、過去の合格率をご紹介します。 毎年、同じくらいの数字でしたので大きな変化はないと思います。

  3級 2級 1級
文書作成 66.9% 47.5% 27.3%
データ活用 74.7% 72.8% 74.7%
プレゼン資料作成 82.1% 79.0% 62.5%
  • 3級・2級は、文書作成よりもデータ活用のほうが高い
  • 1級は、データ活用よりも文書作成のほうが高い
  • プレゼン資料作成は総じて合格率が高い
  • これは、ほぼ毎年の特徴である

合格率についての考察

長くなってしまったので、見出しと黄色の塗りつぶしだけを読んでいただければ大丈夫です。

文書作成3級とデータ活用3級の難易度比較

結論から言うと、WordもExcelも満足に使用できる場合は、データ活用の方が簡単です。ただし、WordやExcelの機能を覚えつつ、合格を目指すなら文書作成の方がはるかに簡単です。

文書作成3級に求められる実技レベルは、文字編集や文字の拡大・中央揃え・表の操作など、パソコン教室でのWord入門講座レベルとなっています。 一方、データ活用3級はIF関数・VLOOKUP関数・ピボットテーブル・複合グラフなど、Excel応用講座レベルのスキルが求められるため、そもそもの前提が大きく異なるものと考えてください。

文書作成2級の合格率が低いワケ

文書作成2級は実技試験にクセがあり、ある意味難しい試験になっています。求められるスキルには、図解やスタイル、セクション区切りなどが加わり、2級相応になっていますが、合格率に影響するほど難しいものではありません。2級の合格率が低い理由は、もっと別のところにあります。

文書作成2級の合格率が低い理由は、文書のフォーマット(ひな型)を日商PC検定のルールに合わせなければならないにも関わらず、公式テキストにも掲載されていないパターンの問題が出題されるため、正答が分からないことです。

大きく外れるわけではないのですが、機械採点のため多少の違いでも不正解になってしまいます。実技試験では、体感の10〜15点程度の誤差があると考えておいたほうが良いでしょう。

データ活用2級の合格率が高いワケ

「実技試験の出題パターンがほぼ固定されているので、対策しやすい」「データ活用3級と比べると、求められるスキルに大きな差がない」という点が大きいと思います。データ活用は3級に求められるスキルが高度になっているのですが、実は2級で求められるスキルと大差がありません。そのため、3級に合格できれば、2級の合格も近いと言えます。

また、Excelでは数字を取り扱う分、正しい集計を行い、最終的な数字が合っていれば確実に100点となるので、採点基準が分かりやすいです。文書作成2級のような曖昧な部分がないので、気持ちよく点が取れると思います。

これは憶測でしかありませんがデータ活用2級は、「エクセルに自信がある人」しか受験しないので、合格率が高くなっているのだと思います(実際に合格率は高いけれど受験者数は少ない)。

プレゼン資料作成の難易度は合格率どおり

プレゼン資料作成の合格率は軒並み高いですが、これはそのまま難易度に直結します。 PowerPointを使えるのであれば、プレゼン資料作成が最も簡単な試験であると言っても過言でないと思います。

文書作成は「文書のフォーマット」や「文章表現」を知っておく必要があり、データ活用は「VLOOKUP関数」や「ピボットテーブル」、「複合グラフ」などの高レベルのスキルが要求されます。その一方で、プレゼン資料作成の操作では特殊な知識を必要とされないため、「PowerPointが使えれば合格できる」という試験になっています。PowerPointそのものも、Wordが使用できれば問題なく使えるようになるでしょうから、合格率が高いのにも納得ができます。

1級の難易度は合格率どおり

私はすべての1級を持っていますが、基本的に合格率どおりでプレゼンが最も簡単で、データ活用が最も難しいと考えています。むしろ、データ活用だけレベルが飛びぬけて難しいような気がします。

データ活用1級の実技試験は、Excelでデータ集計をした上でWordで報告書を作成する形になっているのですが、その報告書の構成や内容を自分で考えないといけないため、文書作成の試験以上に難しいように思えます。日常的に数値分析を行っている方なら問題ないのかもしれませんが、私は苦手です。


 
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